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転職の「面談」を軽視していないか?面接との違いと見落としがちな活用法

転職の「面談」を軽視していないか?面接との違いと見落としがちな活用法

目次

転職における「面談」と「面接」は何が違うのか?

転職活動を進めていると、「面談」という言葉に出会う機会が増えています。カジュアル面談、エージェント面談、オファー面談。しかし、この「面談」と「面接」の違いを正しく理解している方は、どれくらいいるでしょうか。

企業のキャリア採用において、 52.4%がカジュアル面談を実施している というデータがあります。

出典:日本の人事部

半数以上の企業が取り入れているカジュアル面談。20代の転職希望者に至っては、 88.1%が「機会があれば参加したい」 と回答しています。

出典:PR TIMES

面談は今や、転職活動において避けて通れないプロセスになりつつあります。しかし、ここで問いたいのは、「面談」の本質を理解したうえで臨んでいるかという点です。

一般的に、「面接」は選考の場であり、「面談」は情報交換の場とされています。面接では合否が判定されるのに対し、面談は「お互いを知る機会」という位置づけです。

しかし、この区分を額面通りに受け取っていいのでしょうか。「選考ではない」と言われる面談が、本当に選考と無関係なのか。この問いに対する答えを持っていないと、面談という機会を活かしきれない可能性があります。


なぜ面談を「選考ではない」と油断してはいけないのか?

カジュアル面談は「選考ではない」と説明されることが多いです。だからこそ、気軽に参加できるというメリットがあります。しかし、この「選考ではない」という言葉を鵜呑みにしていいのでしょうか。

カジュアル面談参加者のうち、 30〜50%程度が本選考に進む とされています。

出典:digireka

裏を返せば、50〜70%は本選考に進んでいないということです。「選考ではない」はずの面談で、なぜこれほどの差が生まれるのでしょうか。

実態として、企業はカジュアル面談の場でも候補者を「見て」います。明確な合否判定はしないまでも、「この人と一緒に働きたいか」「うちの文化に合いそうか」という印象は形成されています。その印象が良ければ本選考への案内につながり、そうでなければ「またの機会に」となる。

つまり、「選考ではない」という言葉は、「合否を出さない」という意味であって、「評価されない」という意味ではないのです。

この認識の差が、面談を活かせる人と活かせない人の分かれ目になります。「カジュアルだから」と準備を怠り、普段着の延長のような姿勢で臨む人。一方で、面談であっても最低限の企業研究を行い、自分の考えを整理して臨む人。どちらが良い印象を残せるかは、言うまでもありません。

面談を「選考ではない」と油断することのリスクを、まず認識しておくべきではないでしょうか。


面談で本当に確認すべきことは何か?

面談は「お互いを知る場」です。企業があなたを知る機会であると同時に、あなたが企業を知る機会でもあります。しかし、多くの人が後者の視点を軽視しているように見えます。

面談を経て最終的に採用に至る割合は、 5〜15%程度 とされています。

出典:幸福転職

この数字は、面談から内定までの道のりが決して短くないことを示しています。だからこそ、面談の段階で「この企業を本当に目指すべきか」を見極めることが重要です。

では、面談で本当に確認すべきことは何でしょうか。

確認すべきこと1:求人票に書かれていない「リアル」

求人票には、企業が見せたい情報が書かれています。しかし、実際の職場環境、チームの雰囲気、働き方の実態は、求人票だけではわかりません。面談は、こうした「リアル」を直接確認できる貴重な機会です。

「実際の1日の流れはどのようなものですか」「チームの雰囲気を教えてください」「入社後、最初に期待されることは何ですか」。こうした質問を通じて、求人票の情報と実態にギャップがないかを確認しましょう。

確認すべきこと2:自分の志向との相性

企業の魅力を聞くだけでなく、自分の志向との相性を確認することも重要です。「この環境で自分は力を発揮できるか」「この会社の価値観に共感できるか」。面談は、こうした相性を肌で感じる機会でもあります。

面談中の相手の話し方、質問への答え方、雰囲気。これらから感じる「違和感」や「フィット感」は、意外と正確なことが多いものです。論理だけでなく、直感も大切にしましょう。

確認すべきこと3:選考に進んだ場合の判断基準

面談の段階で、「もし内定が出たら、何を基準に判断するか」を考えておくことも有効です。年収なのか、仕事内容なのか、働き方なのか、成長機会なのか。

この判断基準を持っていれば、面談で確認すべきことが明確になります。逆に、判断基準がないまま面談に臨むと、「なんとなく良さそう」という曖昧な印象しか残らず、後の意思決定で困ることになります。


面談を転職成功につなげる人・つなげられない人の違い

面談を転職成功につなげられる人と、そうでない人がいます。その違いはどこにあるのでしょうか。

つなげられる人の特徴

面談を転職成功につなげられる人は、面談を「双方向のコミュニケーション」として捉えています。企業の話を一方的に聞くだけでなく、自分の考えや志向も適切に伝える。質問を通じて企業への関心を示しながら、同時に自分の情報も開示する。

また、面談後の振り返りを大切にしています。面談で得た情報を整理し、自分の志向と照らし合わせて「この企業を目指すべきか」を判断する。この振り返りのプロセスがあるからこそ、次のステップに進むかどうかを主体的に決められます。

つなげられない人の特徴

一方、面談を活かせない人には、いくつかの共通点があります。

まず、「受け身」の姿勢です。企業の説明を聞き、聞かれたことに答えるだけ。自分から質問しない、自分の考えを述べない。これでは、企業側も「この人が本当に興味を持っているのか」を判断できません。

次に、「準備不足」です。「カジュアルだから」と企業研究をせずに臨む。自分が何を求めているのかも整理できていない。結果として、表面的な会話に終始し、面談の価値を引き出せません。

そして、「すべての面談に同じように臨む」という姿勢です。企業によって文化も求める人材も異なります。にもかかわらず、どの面談でも同じ自己紹介、同じ質問。これでは、企業との相性を見極めることも、自分の魅力を伝えることもできません。

面談は、転職活動の中で最も「自分をコントロールできる」場面の一つです。選考ほど緊張感がなく、かつ企業と直接話せる機会。この機会をどう活かすかで、転職活動の質は大きく変わります。


まとめ

転職における「面談」について、いくつかの視点から問い直してきました。押さえておきたいポイントを整理します。

  • 企業の52.4%がカジュアル面談を実施し、20代の88.1%が参加意向を持つなど、面談は転職活動の重要なプロセスになっている
  • 「選考ではない」と言われる面談でも、企業は候補者を見ており、30〜50%が本選考に進む一方で、残りは進んでいない
  • 面談は企業を知る機会でもあり、求人票に書かれていないリアル、自分の志向との相性、判断基準に関わる情報を確認すべき
  • 面談を転職成功につなげるには、双方向のコミュニケーションと振り返りが重要

面談を「選考ではないから」と軽視していないでしょうか。あるいは、「情報を得る場」としてだけ捉え、自分をアピールする機会を逃していないでしょうか。面談は、企業と対等に向き合い、お互いの相性を確かめる貴重な場です。この機会を最大限に活かすことが、納得のいく転職への第一歩になります。

そして、面談の機会を増やすことも重要です。

記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。メルセネール株式会社では事業責任者を務める。

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