経営企画職への転職を検討されている方にとって、「実際にどんな仕事をするのか」という疑問は尽きないのではないでしょうか。求人票には「経営戦略の立案・実行」といった抽象的な表現が多く、具体的な業務イメージを掴むのは難しいものです。
本記事では、経営企画の具体的な仕事内容から必要なスキル、転職時の注意点まで、経営企画職を目指す方が知っておくべき情報をお伝えします。
経営企画の仕事内容|企業の頭脳として担う5つの主要業務
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経営企画の仕事は多岐にわたりますが、核となる業務は以下の5つに集約されます。
1. 中長期経営戦略の策定・実行
経営企画の最も重要な役割は、中長期経営戦略の策定です。市場分析や競合調査を基に、3〜5年先を見据えた事業方針を立案します。新規事業の検討、既存事業の拡大・縮小判断、海外展開戦略などを経営陣と共に議論し、実行可能な戦略に落とし込んでいきます。
2. 予算策定・管理と業績分析
年次予算の策定から月次・四半期での業績管理まで、数値面でのマネジメントも経営企画の重要な業務です。各事業部門と連携しながら売上計画や投資計画を策定し、実績との乖離分析を行います。
3. M&A・投資案件の検討・実行
企業成長のための M&A案件や 投資プロジェクトの検討も、経営企画が担う重要な領域です。買収対象企業の財務分析、事業シナジーの検証、統合後の事業計画策定など、案件の初期検討から実行、そして統合後のPMIまで一貫して関わることが多いのが特徴です。
4. 新規事業企画・事業開発
既存事業の延長線上にない 新規事業の企画・開発も、経営企画の重要な役割です。市場機会の発見から事業性の検証、実証実験の企画・実行、そして事業化に向けた体制構築まで、0から1を生み出すプロセス全体に関わります。
5. IR・株主対応業務
上場企業では、**IR(投資家向け広報)**や 株主総会の運営も経営企画が担当することが一般的です。決算説明資料の作成、機関投資家との面談設定、株主総会資料の準備など、外部ステークホルダーとのコミュニケーション業務も重要な責任の一つです。
経営企画職の1日の流れ|リアルなワークスタイルと業務の優先順位
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経営企画職の1日は、どのような流れで進むのでしょうか。以下は一例ですが、実際のワークスタイルを時系列で見ていきましょう。
午前中:情報収集と戦略検討の時間
9:00〜10:00 - 市場情報・競合動向のチェック
朝一番は、業界ニュースや競合他社の動向確認から始まることが多いでしょう。日経新聞や業界専門誌などから、戦略検討に影響する情報を収集します。
10:00〜12:00 - 戦略検討・資料作成
収集した情報を基に、進行中のプロジェクトに関する分析や資料作成を行います。PowerPointでの戦略資料作成やExcelでの財務分析など、一人で集中して取り組む時間帯です。
午後:会議・調整業務が中心
13:00〜15:00 - 各部門との連携会議
事業部門や財務、人事などの関連部署との会議が入ることが多い時間帯です。戦略実行に向けた具体的な調整や、進捗確認を行います。
15:00〜17:00 - 経営陣との戦略会議
経営会議や 役員との個別相談など、重要な意思決定に関わる会議が設定されることが多いでしょう。
このように、経営企画職は 朝の情報収集・分析 → 日中の会議・調整 という流れが基本となり、外部との接点も多いのが特徴です。ただし、企業規模や業界によって大きく異なるため、あくまで一例として参考にしてください。
経営企画に求められるスキルセット|転職成功のための必須要件
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経営企画職への転職を成功させるためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
分析・思考系スキル
財務分析能力は経営企画の基礎スキルです。損益計算書や貸借対照表の読み解きはもちろん、DCF法による企業価値算定やROI分析など、高度な財務知識が求められます。
論理的思考力も欠かせません。複雑な経営課題を構造化し、根本原因を特定して解決策を導き出す能力は、日々の業務で常に試されるでしょう。
コミュニケーション・調整系スキル
経営企画は社内の様々な部門、そして外部のステークホルダーとの 調整役としての側面も強い職種です。
プレゼンテーション能力は特に重要でしょう。経営陣や取締役会での戦略提案、投資家向けの説明など、重要な場面でのプレゼンテーション機会が頻繁にあります。
必要な経験・バックグラウンド
転職市場では、以下のような経験が高く評価される傾向があります。
- コンサルティング経験(戦略コンサル、財務コンサル等)
- 投資銀行・証券会社での経験(M&A、資金調達等)
- 事業会社での企画職経験(事業企画、マーケティング企画等)
ただし、これらの経験がなくても、論理的思考力や分析能力に長けていれば、挑戦の機会は十分にあると考えられます。
経営企画への転職で押さえるべきポイント|業界別の特徴と注意点
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転職市場の現状と年収水準
経営企画職の 平均年収は648万円 とされており、実績や企業規模によっては 年収1,000万円を超えるケース もあります。特に上場企業やIPO準備企業では、高い年収水準が期待できるでしょう。
転職活動全体の傾向として、書類選考通過率が30%、一次面接通過率30%、最終面接通過率50%が一般的な目安とされています。経営企画職は特に人気が高く競争も激しいため、この数値を下回る可能性も考慮し、十分な準備が必要でしょう。
出典:マイナビ転職
業界別の特徴と求人動向
金融業界 では、特に経営企画職の需要が高まっています。2025年には経営企画職の求人が前年比300%に増加しており、自社変革・新規事業 のポジション需要が大きく伸びています。
IT・テクノロジー業界 では、事業スピードが速いため、より実行力重視の傾向があります。データ分析スキルやデジタル施策の企画経験が重視されるでしょう。
転職時の注意点
業務範囲の曖昧さ は最大のリスク要因でしょう。企業によって経営企画の役割が大きく異なるため、面接段階で具体的な業務内容を確認することが重要です。
成果の見えにくさ も考慮すべき点です。戦略策定の成果が表れるまでには時間がかかるため、短期的な成果を求められる環境では苦労する可能性があります。
まとめ
経営企画職は企業の戦略策定から実行まで、経営の中核を担う非常にやりがいのある職種です。財務分析から戦略立案、M&A検討、新規事業開発まで、幅広い業務に携わることができ、企業経営の全体像を学べる貴重なポジションと言えるでしょう。
一方で、求められるスキルレベルは高く、常に結果責任を問われる厳しい面もあります。論理的思考力、財務知識、コミュニケーション能力など、多面的なスキルを身につける必要があります。
転職を検討される際は、志望企業の事業戦略を深く理解し、自身の経験やスキルがどのように貢献できるかを具体的に示すことが成功の鍵となります。
転職活動では、企業の戦略や志向を正確に把握することが重要ですが、一人では見えない情報も多いのが実情です。 メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。メルセネール株式会社では事業責任者を務める。記事監修者:渡辺 貴明
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