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SaaS求人の探し方を4ステップで解説|職種別の特徴と転職成功のポイント

SaaS求人の探し方を4ステップで解説|職種別の特徴と転職成功のポイント

目次

SaaS業界の求人市場を3つの観点から整理する

SaaS業界への転職を検討するにあたり、まずは求人市場の全体像を把握しておくことが重要です。ここでは3つの観点から現状を整理します。

観点1:市場規模と成長性

国内SaaS市場は急速な拡大を続けています。2023年度の売上高は 1兆4,128億円 (前年度比117.1%)に達し、2027年には 2兆990億円 規模に成長する見込みです。この成長に伴い、SaaS企業では継続的な人材採用が行われており、求人数も増加傾向にあります。

出典:富士キメラ総研

観点2:求人倍率の高さ

IT人材全体の転職求人倍率は 11.6倍 (2024年12月時点)と、他業界と比較して圧倒的な売り手市場となっています。正社員求人数は前年同月比130%、転職希望者数も前年同月比136%と、需要・供給ともに拡大しています。SaaS業界もこの流れの中にあり、経験者・未経験者問わず転職のチャンスが広がっている状況です。

出典:doda

観点3:求人の多様化

SaaS業界の求人は、かつてはエンジニア職が中心でした。しかし現在では、営業、マーケティング、カスタマーサクセス、プロダクトマネージャーなど、多様な職種での採用が活発化しています。IT業界未経験者でも、これまでの経験を活かせるポジションが増えている点は、転職を検討するうえで押さえておきたいポイントです。


SaaS企業で募集される主要職種と求められるスキル

SaaS企業への転職を考える際、どのような職種があり、何が求められるのかを理解しておくことが第一歩になります。主要な職種とその特徴を整理します。

営業職(インサイドセールス・フィールドセールス)

SaaS企業の営業は、従来の「売り切り型」とは異なり、継続利用を前提としたサブスクリプションモデルに基づいています。そのため、短期的な成約だけでなく、顧客との長期的な関係構築が重視されます。年収レンジは 500〜800万円 が一般的で、成果に応じたインセンティブが加算されるケースも多く見られます。

エンジニア職(開発・インフラ)

プロダクトの開発・改善を担うエンジニアは、SaaS企業の根幹を支える存在です。クラウド技術やアジャイル開発の経験が求められることが多く、年収レンジは 600〜900万円 と比較的高水準です。技術力だけでなく、ビジネスサイドとの連携能力も重視される傾向にあります。

カスタマーサクセス

導入後の顧客支援を担い、解約率(チャーンレート)の低減や追加契約の獲得に貢献する職種です。SaaS特有のポジションであり、顧客の課題を深く理解し、プロダクト活用を促進する役割を担います。コンサルティング経験や法人営業経験が活かせる領域です。

プロダクトマネージャー(PdM)

プロダクトの方向性を決定し、開発チームとビジネスチームの橋渡しをする役割です。市場分析、ユーザーリサーチ、ロードマップ策定など幅広いスキルが求められ、年収レンジは 700〜1,200万円 とSaaS業界内でも高水準に位置します。

マーケティング職

リード獲得からナーチャリング、ブランディングまで、SaaS企業のマーケティングは多岐にわたります。デジタルマーケティングの知識に加え、データ分析スキルが求められる傾向が強まっています。年収レンジは 450〜750万円 が目安です。

出典:WARC AGENT


SaaS求人を効率的に探すための4つのステップ

SaaS業界への転職を成功させるために、求人探しから応募までの流れを4つのステップで整理します。

ステップ1:自分の強みと希望職種を明確にする

まずは、自分のこれまでの経験やスキルがSaaS業界のどの職種で活かせるかを整理することから始めます。営業経験があればインサイドセールスやカスタマーサクセス、マーケティング経験があればBtoBマーケティング職など、親和性の高い領域を見極めることが重要です。漠然と「SaaS業界に行きたい」ではなく、具体的な職種イメージを持つことで、求人探しの効率が大きく変わります。

ステップ2:SaaS業界に強い求人チャネルを選定する

SaaS求人を探す方法は複数あります。一般的な転職サイト、SaaS特化型の求人メディア、スカウト型サービス、転職エージェントなど、それぞれ特徴が異なります。成長フェーズのスタートアップ求人を探すならスカウト型サービス、大手SaaS企業を狙うなら転職エージェントといったように、目的に応じた使い分けが効果的です。

ステップ3:企業研究で「成長性」と「カルチャー」を見極める

SaaS企業は成長ステージによって社内環境や求められる役割が大きく異なります。シリーズA・Bのスタートアップでは裁量が大きい反面、体制が整っていない部分もあります。一方、上場済みの大手SaaS企業では安定性がある反面、役割が細分化されている傾向があります。求人票だけでなく、企業のプレスリリースや採用ブログなども参考に、自分に合った環境かどうかを見極めることが大切です。

ステップ4:職務経歴書をSaaS企業向けにカスタマイズする

SaaS企業の採用担当者は、「この人がうちのプロダクトにどう貢献できるか」という視点で職務経歴書を見ています。そのため、これまでの経験をSaaS業界の文脈で再解釈し、アピールポイントを整理することが重要です。たとえば、「法人営業で顧客の課題解決を行ってきた」という経験は、カスタマーサクセスとの親和性を示す材料になります。


SaaS転職で失敗しないための判断基準

SaaS業界は魅力的な選択肢ですが、すべての人に合うわけではありません。転職後のミスマッチを防ぐために、いくつかの判断基準を整理しておきます。

成長環境を求めるか、安定を求めるか

SaaS業界、特にスタートアップ企業では、変化のスピードが速く、役割や業務内容が頻繁に変わることも珍しくありません。これを「成長機会」と捉えられる人には向いていますが、明確な役割分担や安定した業務フローを重視する人には、ストレスになる可能性もあります。

数字へのコミットメントを受け入れられるか

SaaS企業では、MRR(月次経常収益)やチャーンレートなど、ビジネス指標が常に可視化されています。営業職に限らず、多くの職種でKPIが設定され、数字に対するコミットメントが求められます。この文化にフィットするかどうかは、事前に自己分析しておくべきポイントです。

プロダクトへの共感があるか

SaaS企業で働くうえで、自社プロダクトへの理解と共感は欠かせません。「このプロダクトで顧客の課題を解決したい」という想いがあるかどうかは、入社後のモチベーションに大きく影響します。選考を受ける前に、実際にプロダクトを触ってみることをおすすめします。

キャリアの方向性と合致しているか

SaaS業界での経験は、その後のキャリアにも影響します。SaaS業界内でのキャリアアップを目指すのか、将来的には事業会社のIT部門や独立を視野に入れるのかによって、選ぶべき企業や職種も変わってきます。短期的な年収アップだけでなく、中長期的なキャリアパスを見据えた判断が重要です。


まとめ

SaaS求人の探し方を段階的に整理すると、以下のポイントが見えてきます。

  • SaaS市場は年率17%以上の成長を続けており、求人数も拡大傾向にある
  • 営業、エンジニア、カスタマーサクセス、PdMなど、多様な職種での採用が活発化している
  • 求人探しは「自己分析→チャネル選定→企業研究→書類準備」の4ステップで進めると効率的
  • 成長環境や数字へのコミットメントなど、SaaS業界特有のカルチャーとの相性を見極めることが重要

SaaS業界は成長性が高く、キャリアアップの機会も豊富な領域です。一方で、企業ごとにフェーズやカルチャーが大きく異なるため、求人票の情報だけでは判断しきれない部分も多いのが実情です。自分の志向やキャリアの方向性を明確にしたうえで、それに合った企業と出会える環境を整えることが、納得感のある転職への近道ではないでしょうか。

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記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。メルセネール株式会社では事業責任者を務める。

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