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中途採用のSPI|実施される理由と押さえておきたい対策のコツ

中途採用のSPI|実施される理由と押さえておきたい対策のコツ

目次

「中途採用でもSPIがあるなんて知らなかった」「新卒のとき以来、まったく触れていない」——転職活動を始めてから、SPIの存在に戸惑う方は意外と多いのではないでしょうか。

経験やスキルで勝負できると思っていたのに、適性検査があると聞いて不安になる気持ちはよくわかります。この記事では、中途採用でSPIが実施される理由から、効率的な対策のコツまで、押さえておきたいポイントをお伝えしていきます。

中途採用でSPIが実施される理由と企業の意図

「経験者採用なのに、なぜ適性検査が必要なのか」と疑問に思う方もいるでしょう。実際のところ、適性検査や筆記試験を実施している企業は**約90.1%**に上り、中途採用においても広く活用されています。

出典:リクルートマネジメントソリューションズ

SPIの利用企業数は年間約16,300社とされており、日本で最も普及した適性検査の一つです。

出典:SPI3

では、なぜ企業は中途採用でもSPIを実施するのでしょうか。主な理由は以下の通りです。

  • 基礎的な処理能力の確認:職務経歴書だけでは測りにくい論理的思考力や情報処理のスピードを把握したい
  • 組織との相性判断:性格検査を通じて、社風やチームとのフィット感を見極めたい
  • 選考の客観性確保:面接官の主観だけでなく、定量的な指標も加えて判断したい
  • 応募者多数時のスクリーニング:人気企業では、書類選考と併せて候補者を絞り込む手段として活用

つまり、SPIは「経験やスキルが足りないから実施する」のではなく、「経験やスキルだけでは見えない部分を補完する」ために実施されているわけです。ハイキャリア層であっても、この選考ステップを軽視することは避けたいところです。

中途SPIの内容と新卒との違い

「新卒のときに対策したから大丈夫だろう」と思っていませんか。基本的な構成は共通していますが、久しぶりに受けると戸惑うことも多いものです。

SPIは能力検査(言語・非言語)と性格検査の2つで構成されています。能力検査は約35分、性格検査は約30分、合計で約65分程度の試験時間が一般的です。

出典:ONE CAREER

能力検査の内容

  • 言語分野:語彙の意味、文章の読解、文の並べ替えなど
  • 非言語分野:計算問題、図表の読み取り、論理的推論など

性格検査の内容

行動傾向や価値観、仕事への姿勢などを問う質問に回答します。「正解」があるわけではなく、一貫性のある回答が求められます。

新卒SPIとの違いとして押さえておきたいのは、合格ラインの考え方です。中途採用の場合、大手企業では6〜7割以上、中堅企業では6割程度が目安とされています。一方で、一部の企業では3〜4割超でも通過できるケースがあり、新卒採用より基準が低めに設定されていることも少なくありません。

出典:楽習

とはいえ、「基準が低いから対策しなくていい」というわけではありません。久しぶりに問題を解いてみると、思った以上に時間がかかったり、解き方を忘れていたりすることも多いものです。

中途SPIで落ちる人の特徴と注意点

「経験もスキルもあるのに、SPIで落ちることがあるのか」と不安に感じる方もいるでしょう。実際、SPIの結果だけで不合格になるケースは稀ですが、ボーダーラインを下回れば選考に影響することは避けられません。

中途SPIでつまずきやすい人にはいくつかの共通した特徴があります。

時間配分を誤ってしまう

SPIは問題数に対して試験時間が限られており、1問に時間をかけすぎると後半の問題に手が回らなくなります。新卒時と同じ感覚で解き進めると、想定以上に時間が足りないと感じるかもしれません。わからない問題は飛ばして先に進む判断力も必要です。

基礎力を過信してしまう

「社会人経験があるから言語は大丈夫」「普段から数字を扱っているから非言語も問題ない」と思っていても、SPIの出題形式に慣れていないと思うように解けないことがあります。特に非言語分野は、独特の出題パターンに慣れておくことが重要です。

性格検査で一貫性を欠いてしまう

性格検査には正解がないため、「こう答えた方が印象がいいだろう」と考えてしまいがちです。しかし、似たような質問が繰り返し出題されるため、回答に一貫性がないと「信頼性が低い」と判断されることがあります。深く考えすぎず、素直に回答することが大切です。

対策を後回しにしてしまう

現職が忙しいと、つい面接対策を優先してSPIを後回しにしてしまうことがあります。「直前に少しやればいいだろう」と思っていると、本番で焦ってしまうことも。計画的に準備を進めておきたいところです。

忙しい中でも取り組める中途SPI対策のコツ

働きながらの転職活動では、まとまった勉強時間を確保するのが難しいという方も多いでしょう。SPI対策に必要な学習時間は約30〜60時間が目安とされており、1日1〜2時間の学習で約1ヶ月程度で準備できる計算です。

出典:SPI対策サイト

効率的に対策を進めるためのポイントを整理してみます。

まずは模擬問題で現状を把握する

いきなり問題集を最初から解き始めるのではなく、まずは模擬試験を1回分解いて自分の弱点を把握しましょう。言語が苦手なのか、非言語でつまずくのか。傾向がわかれば、対策の優先順位がつけやすくなります。

苦手分野に絞って集中的に取り組む

全範囲をまんべんなく対策するよりも、苦手な分野に絞って重点的に取り組む方が効率的です。得意分野は確認程度にとどめ、点数が伸びやすい部分に時間を投資しましょう。

スキマ時間を活用する

通勤時間や昼休みなど、10〜15分のスキマ時間でも積み重ねれば大きな差になります。スマートフォンで解けるアプリや問題集を活用し、毎日少しずつ触れる習慣をつけることが大切です。

本番を想定した時間配分の練習をする

対策の終盤では、本番と同じ時間制限で問題を解く練習をしておきましょう。時間配分の感覚をつかんでおくことで、本番での焦りを防ぐことができます。

まとめ

中途採用におけるSPI対策のポイントを振り返ります。

  • 適性検査を実施する企業は約90%に上り、中途採用でもSPIは広く活用されている
  • 合格ラインは企業により異なるが、大手で6〜7割、中堅で6割程度が目安となる
  • 時間配分の失敗や基礎力の過信が、中途SPIでつまずく主な原因
  • 30〜60時間程度の学習時間を確保し、苦手分野に集中した対策が効率的

SPIの対策も大切ですが、それ以上に重要なのは、自分の志向やキャリアの方向性に合った企業と出会うことではないでしょうか。選考対策に追われるだけでなく、本当に自分に合う選択肢を見つけることが、転職成功への近道です。

記事監修者:渡辺 貴明

メルセネール株式会社取締役。東京工業大学工学部卒業。大学卒業後、独立系コンサルティングファームにて製造業のクライアントを中心に業務改革支援に従事。その後、アビームコンサルティング株式会社の戦略部門に転じ、経営戦略・事業戦略策定やM&A、新規事業開発、組織/人材開発に従事。メルセネール株式会社では事業責任者を務める。

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